夏に果樹にくっつく嫌なアブラムシの対策や特徴、その生態って?

                                <a href="https://www.photo-ac.com/profile/2978566">kimkimkaoru</a>さんによる<a href="https://www.photo-ac.com/">写真AC</a>からの写真

夏場に花や果樹などの大切に育てている植物にくっついていて花や植物の元気を奪っていく憎きアブラムシに対して、その対策や特徴、生態について説明していきます。

アブラムシって?

アブラムシとは、カメムシ目アブラムシ上科に属する昆虫の総称であり、アラマキとも呼ばれることがあるそうです。このアブラムシは、植物の上で生活をしており、あまり活発に植物からの移動をしません。アブラムシの特徴として一匹だけで生活しているのではなく多くの仲間と同じ葉などにくっつき植物の維管束に口針を突き刺して師管液を吸って生きています。外的などからの自衛の術は持たず、単体ではとても弱い生き物呼べます。

単体ではとても弱い生き物ではあるのですが、アリに分泌液を与え守ってもらうという共生をしているため厄介だという特徴もありあます。また、増え方としても単為生殖によって増えるので生物学上の研究テーマになることもあります。

特徴は?

アブラムシの生態的な特徴として、体は太くて柔らかいという特徴を持ちます。限られた期間のみ羽根をもち若干浮くことができます。生物学的にかなり珍しく、春から夏場の増殖時期にメスの個体が自分と全く同じ胎内に子を宿し産みます。そのため、気が付いたら葉っぱの上にたくさんいるように限られた期間でかなりの数まで増えることができます。秋から冬にかけては、気温が下がり生きていくことが難しくなっていくため卵として産卵をし、暖かくなってから孵化する摩訶不思議な特徴を持ちます。また、移動方法としては気流に乗って飛来し、越冬せずに死んでいくのも特徴的となります。

体が柔らかく外からの敵に弱いアブラムシは、テントウムシなどが主な天敵となっており、天敵から守ってもらうためアリにとても甘い分泌液を渡し対価として守ってもらっています。体内においても、ブフネラと呼ばれる大腸菌近縁の細菌と共生しており、体内でアブラムシに必要な栄養を合成し、生活している。ブフネラとしてもアブラムシの体外では生存することができないため持ちつ持たれつの関係である。

アブラムシへの対策は?

アブラムシを放置し、植物に付着させたままにしておくと、農作物の栄養分がとられ栄養が不足した野菜になるだけでなく植物自体がウイルス病にかかってしまい、作物ができなくなる可能性がある。そのため、有機リン系や合成ピレスロイド系、ネオニコチノイド系の殺虫剤を使用し駆逐していく必要がある。ただし、アブラムシは薬剤抵抗を持っていく特徴があるので徐々に殺虫剤が効かなくなる可能性がある。薬剤抵抗を持ちやすいと呼ばれているのは有機リン系や合成ピレスロイド系と呼ばれているため、使用する殺虫剤は複数種類使用するかネオニコチノイド系を使用することがお勧めです。


また、アブラムシの天敵であるテントウムシを放つことも無農薬農家にとっては有用であり、ハウス栽培などのテントウムシが逃げられない環境においては多用されています。


その他にも化学薬品を使わない無農薬で対応したい人でハウスなどで栽培できない場合は(多くの人はこちらですね)、脂肪分の多い牛乳と水を1対1の割合で配合して霧吹きなどで散布してやると効果的なようです。

また、アブラムシが付着する前に試す対策としてはアブラムシの光のあたる方向に進むアブラムシの特徴を利用して(樹に付いた後だと移動しないので効果的ではないです)樹の地面近くにアルミホイルなどの光を反射するものを置き、アブラムシの上下感覚を麻痺させて付着を極力させないという方法もあります。

他にも、気流に乗って飛んできた卵は土の中にいるので、孵化する前に土に薬剤などを撒いておくこともアブラムシの被害を事前に防ぐことができるので有効な事前対策と呼べますね。

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